虹の里から

地域の人たちと、「まちづくり」について意見を述べ合う、交流ブログです!

西村仁さん追悼文集  6

             特別の人

                        原田義徳

 

 時の過ぎていく早さを感じます。同時に何も出来ない自分に苛立ちを感じています。君からの手紙をもらい、何かを書かなくてはと思いながら半月が過ぎました。西村仁さんは、私にとっても特別の人でした。君が、早速、みんなに追悼の言葉を寄せてもらっているということで早く早くと思いながら時間だけが過ぎてしまいました。

 仁さんは、何故か何時も身近にいるような感じの人でした。会うと安心出来る。大きく包み込んでくれるような、そして心を弾ませてくれる。そんな大きな力のある人だったと思います。

 私が、いま強く心に残っているのは、どんぶり館への柑橘の出荷が農協に独占されていたのを個々の生産者の個人出荷を可能にしたことです。

 どんぶり館、農協、行政の関係者に交渉し何人かの生産者の意見も聞きながら個人出荷を可能にしていきました。その取り組みの鮮やかさには感服しました。数々の地域づくりに取り組んできた仁さんですが、私の心の中には、そのことが強く印象に残っています。

 私、個人としても仁さんの生き様を1つの形として残していきたいと思ってはいますが、どこまで出来るか分かりません。人を大事に、友を大事に生きて来た仁さんです。多くの人達の言葉の中に大きな背中を残して去った、西村仁さんの生きて来た姿がそのまま蘇ることを望んでいます。

 「お前は、これからどう生きるがぞ」

 そんな声が聞こえてきそうです。無気力になりそうな自分を叱ってくれる。もう少しだけ頑張ってみるか。

 そう自分に言い聞かしている今日です。仁さんの生き様を思いながら。

 そして、

 私の出発点の1つが『自由庵』からです。あのころの君は私にとっては異次元の存在でした。私の生きる空間、世界観を広げてくれた人でした。今でもそうですが。

 コロナが落ち着けば大いに語り合いたいですね。人生、最後で最大の大討論会。48時間の激論会。そして何か形にしていきたいですね。

 君のますますの活躍を期待しています。

                     (2022・1・19)