虹の里から

地域の人たちと、「まちづくり」について意見を述べ合う、交流ブログです!

わたしの初夢

 公民館に隣接する空き家と空き地が、老人会に無償提供された。どうも、漏れ聞くところによると、わたしのブログの以前の記事(2022・02・19「空き家と廃園は「コモン」に」)が影響を与えたらしい。

 老人会では、早速会議を開き、これをありがたく拝受することにし、利用計画(改造・リホーム計画)を次の様に決めた。

①入口に土間(三和土)をつくり、真ん中に「薪ストーブ」を置き、炊事施設を備える。薪ストーブの周りには椅子を並べる。

②「囲炉裏」の間をつくる。天井は剥ぎ、梁をむき出しにする(①も)。囲炉裏には自在鉤を吊り、鉄瓶をかける。

③「カラオケ・ルーム」をつくる。もちろん完全防音室だ。

④外の空き地は、やわらかい土を入れ、芝生を貼る。財産区間伐材を利用したテーブルと椅子を置く。

⑤空き地の端には「カマド小屋」を建てる。

 直ちに資金集めの活動が開始された。老人会会員、俵津有志、東京と大阪の俵津会会員、友愛の精神を持つ俵津の支援者等々のみなさんから3千万近い資金がすぐに集まった。

 そして、俵津の建築関係者、一般住民のボランティアの方々の八面六臂の活躍で、3か月も経たないうちに、それは出来上がった。

 毎日二人が朝8時から夕方5時までつめる。月60人体制だ。これで年間回していく。仲良し二人がいれば、その友達や知り合いが集まって来るだろう 。話に花が咲くだろう。人が集まれば、番の二人も時間は自由になる。用があれば途中で帰ってもいい。みんなが無理なく自由に楽しく使えるようにしたらいい。

 薪ストーブや囲炉裏で、もちを焼こうか、めざしを焼こうか、焼き芋しようか、あれをつくろか、これもつくってみようか、という話になるだろう。長い昭和を生きてきた老人たちの独壇場の世界が繰り広げられるだろう。

 面白がって、若い人たちも寄ってくるかもしれない。子供達をつれたお母さんたちも来るかもしれない。

 5時以降は予約制にして、集まりたい人がやればいい。酒盛りも大いに結構だ。

 マキ(焚き木)は、解体された家の廃材や大工さんの作業場から出るハギレをもらえばいい。杉やヒノキの枝打ち材をもらってもいい。間伐したミカンの木でもいい。そのような話は人が集まれば必ずオラが持ってくる、わたしも持ってくる、という話になるもんだ。

 土間や囲炉裏の間は利用価値が高い。正月飾りの稲わら細工をしてもいい。竹細工、カズラ細工などもできる場になる。あれやこれや話して、小遣い稼ぎのできる方策を編み出せるかもしれない。

 お金を稼げるようになれば、みんなで食事に出かけたり、一泊旅行も楽しめるようにもなるだろう。俵津老人の世界がぐ~んと大きく広がってくる。

 子供に温かい燃える火を見ながら昔話を聞かせる場にもなる。演出効果は抜群の舞台となる。

 むかし、俵津には「はなし」のうまい人たちが大勢いた。佐藤深志さん、宇都宮英利さん、田中恒利さん、綿木史郎さん、・・・こうした「語り部」とも言える人たちの存在は地域にとって貴重だ。今もきっといるに違いない。

 ここは何より、話しの場、なのだ。はなしをしなければならない。俵津の歴史、さまざまな人物伝、滑稽な話、子供の頃の話、青年団時代の話、恋した話、昔話、苦労した話、金儲けの話、世の中の話、年金の話、生活防衛・やりくりの話、趣味の話、病気をした話、戦争の話、まちづくりの話、子や孫の話、ご先祖様のこと、農業のこと、真珠のこと、人生のはなし、この町の行く末の話・・・エトセトラ、えとせとら。

 たとえば、こんな話題も出るかもしれない。南海トラフ地震による津波で、俵津の建物が根こそぎもっていかれた時(そういうことのないことを祈るが)、次に備えるために巨大な何メートルもあるような防潮堤を築くべきか否か?東北大震災で被災した多くの海岸の町が、それを建設しているのを見てどう思うか?わたしなら宮城の女川町のように築かない道を選ぶが(海の見えない俵津のくらしは、わたしには考えられない)、みんなはどうなんだろう?。(国や県から強制された時、NOと言える主体は日頃から話しておかなくては作れないようにわたしには思えてならない。)

 カラオケルーム。ゴルフ・パチンコ・サテライトでの競輪、競艇、競馬・・などなど遊びは様々あるが、最も手軽でお金のかからないのがカラオケだろう。喉や肺を鍛え、健康にいいのも魅力だ。ストレス解消にもなる。友達作りにもいい。ここで、大いに声を張り上げてほしい。(カラオケに飽きたらファションショーをやったり、仮装大会をやったり、漫才や講談などいろいろな楽しみ方を開発したらいいと思う。)

 もちろん「通信カラオケ」を備える。利用料はやはり取った方がいい(1回200円くらいでいいのではないか。)。飲み物・食べ物は各自の持ち込みで。自主的・自律的にやろう。

 カマド小屋。むかし子供の頃、竈で炊いたご飯はうまかったねえ。あの味が忘れられない。特に鍋底にできる焦げメシは絶品だった。今の子供たちにも食べさせてやりたい。年寄りたちも懐かしい思いを持っているだろう。

 飯を炊く竈2つとも一つ、大鍋でお茶などを煎るおおきな竈がほしい。

 これらは災害時に停電した時にも役立つ。

 芝生の庭。ゆったりと仲間と語りながら、お茶しませんか。寝そべって、深呼吸しませんか。

 年寄り、もうあんまり働くのやめましょう。10時や3時には山にいても、降りてきて休みましょう。

 シマトネリコの木も5本植えた。夏にはカブトムシがわんさかやって来るだろう。親子連れでわんさか人が来るだろう。

 

 そんなこんなで、俵津が変わった夢を見た。たわらづライフがとてもとても愉快になった夢を見た。

 朝の光が差し込んでわたしの顔をまぶしく照らした。目が覚めた。夢だった。

 

                       (2024・1・31)