虹の里から

地域の人たちと、「まちづくり」について意見を述べ合う、交流ブログです!

「総選挙」の結果から・・・

 第49回だそうな「総選挙」が終わりました。

 わたしが望んだ「政権交代」も「与野党伯仲」も、起こりませんでした。切なく願った「投票率」アップも、起きませんでした。いつも選挙に行く人が、いつものように今回も選挙に行って、いつも入れる候補者と政党に入れただけ、そんな感じの総選挙だったように思います。大山鳴動もなかったし、ネズミさえ(!)出なかった・・・。

 備忘のために「党派別当選者の内訳」を記しておきます(定数465)。

 自民党261(公示前276)、立憲96(109)、維新41(11)、公明32(29)、国民11(8)、共産10(12)、れいわ3(1)、社民1(1)、N党0(1)、諸派0(0)、無所属10(12)

 以下、わたしの感想を。

1、

 ガッカリ😞の結果ではありましたが、嬉しいこともありました!

 「山本太郎」さんが当選したことです。しかも、「れいわ新選組」が3議席も獲得し、参議院の2人と合わせて政党要件を満たす5人になったことです。あの山本太郎が国会に帰ってくるのです。爆風を吹かせてほしい。澱み切った国会の換気をしてほしい。新時代の“薩長同盟”を実現して、新政権を樹立してほしい。わたしは山本太郎は現代の“坂本龍馬”だと思っているのです!

 テレビで各党党首の選挙演説を聞きましたが、山本太郎氏の話が、わたしには一番胸にジーンときました。山本太郎は熱い!燃えている!心から弱者のために働こうとしている!心の底から政権を取ろうとしている!私利私欲からではなく、この国を真に変えるために!

2,

 「投票率」が、上がりませんでした。わずかに3%ほどは上がりましたが(55.93%、戦後3番目に低い投票率だそうです)それでも有権者全体の半分ちょっとの情況は変わりません。

 わたしは選挙に行かない人を責める気はまったくありません。それこそが今のこの国の情況の構造だと思うからです。そうだと思う一方で、もう少し投票率が上がるだけで、この国は変わる、という確信のようなものを持てる結果を出した選挙区もありました(それは希望でした)。東京8区です。ここの投票率は61%でした。それだけで、難攻不落・10回連続当選をしてきた自民党の大物・石原伸晃氏を落とすことができたのです。

 マスコミの「選挙報道」の重大な責任を感じます。マスコミは、自民党の「総裁選挙」は連日、ニュース番組やワイドショー等でやかましいくらい取り上げ続けましたが、一転、総選挙になると蝉時雨がパタッと止んだように(わたしの印象です)なりをひそめました。小栗旬さんや二階堂ふみさんなど俳優のみなさんが「選挙に行こう!キャンペーン」をはったのに、本当にひどいものでした。

 選挙を面白くする。投票率を上げる。そのためにマスコミができることは無限にあるように思います。とくに公共放送のNHK などは一体どうしてしまったのでしょうか?「選挙」こそ、最大の視聴率を稼げるスーパー・ネタではありませんか。

3、

 現在の「選挙制度」が、日本の未来を永遠(わたしの感想です)に閉ざしている、そのことを強く感じます。

・わたしは、完全比例代表制をのぞみます。それが民意をいちばん正確に表す制度だと思います。死票がなくなります。

比例区は、ブロックで分けるのではなく、全国を一つにすべきです。

・せめて中選挙区連記制にしてほしい。

小選挙区で落選した候補者を救う比例区での重複立候補制をやめるべきです。国民は小選挙区の直接投票で審判を下したのですから。これでは何のための選挙やらまったくわからないことになります。

・被選挙権も衆参とも20歳からにしてほしい。議員数も男女同数にしてほしい。

・投票所を減らしてはいけません。とくに期日前投票できるところを減らしてはいけないと思います。いつのころからか俵津公民館で期日前投票ができなくなったのには、本当に嫌な感じがしていました。これおかしいですよね。どれだけ人員やお金がかかっても、国民の一番の権利である選挙権を奪うような変更はしてはいけません。

・投票時間を切り上げることも、重大な過ちです。

・在外投票を面倒にするようなことも、やってはいけないことです。

 選挙管理委員会に頼まれたアルバイターみたいなことを書き連ねてはずかしい気もしますが、政権側の“悪意”のようなものを感じますので、やはり書いておかないとと思う次第です。横綱相撲を、というのも変ですが、堂々と公正な選挙でいこうではありませんか。国民全体でこの国の運命を選んでいこうではありませんか。デジタル投票も視野に入れる時代も来たと思います。

4、

 「野党共闘」のことです。

 選挙後、「野党共闘は失敗だった」とか「無駄だった」とか「共産党を入れたのがいけなかった」とかさまざまな批判が、政権側から、あるいはマスコミ界からも沸き起こっております。ふつう、そういうことを言う時って、心理的に「これはヤバイことになったぞ。これはしっかりここで叩いておかないと」と思う時になされることではないでしょうか。

 わたしは、野党共闘・「よかった、よくやった」と思っています。

 先ほど東京8区の例をあげましたが、当選した自民党候補者側から見れば、その2割はやっと勝った、辛くも勝ったという感じなのですね。小選挙区のかなりの部分が、接戦というか「伯仲」していたと言っていいんではないでしょうか。「投票率」さえ上がれば、「政権交代」は確実に起こる、という情況が生まれつつあるということです。

 もう一つは、これでやっと自公政権との「対決軸」「対立軸」「対抗軸」ができた、と思うのです。1990年代初頭の冷戦終結後はじめて日本の政治が、国民に対して、方向(未来)を示すかたちを作れた、と思うのです。これは画期的なことです。政治の歴史的段階が煮詰まってきたと言っていいかもしれません。維新と国民民主は自公よりですから、「自・公・維新・国民民主 VS れいわ新選組日本共産党社民党立憲民主党」、これからはこれでいかなくてはいけないと思います。間違っても野党共闘を破棄などしてはいけません。野党共闘を守り育て強化しないといけない、強くそう思います。

 野党共闘の核になるのは、リョーマ山本太郎海援隊・れいわ新選組です。

 それから、「連合」が頼りにならない、いらない、ということがハッキリしたのもいいことです。これで、立憲民主党は、キッパリと心置きなく「連合」を切れると思います。野党共闘・野党連合は、働く人の4割を占める非正規労働者と選挙に行かない5割の無党派層に向き合うべきです。日本でも必ずオキュパイ運動は起きる時代になります。

 このように今度の選挙はいろいろなことを鮮明にしました。とてもいいことです!

5、

 野党共闘の一つの大きな問題は、「共産党」です。

 今回、共産党は、「政権交代が実現したら、共産党は閣外協力をする」といっておりましたが、愚かな態度だと思います。そうではなくて政権を担う政党の一部として、完全に内的存在にならなくてはいけないと思います。そのためにはtosakkoさんがいつかの「コメント欄」で言っていたように、「党名」を変更するような驚天動地の身を切る改革をしなければならないと思います。人や団体に名前を変えよ、などということは絶対言ってはいけないことですが(かつて日本が朝鮮のひとたちに創氏改名を強制したのを思い浮かべます)、新政権によって「憲法改正(改悪)」が行われるかもしれない現実が露出してきたのを見るとき、ついお願いしたくなるわたしです。中国共産党のふるまいなどをみると、これはもうあまりにもイメージが悪すぎです。

 自民党政権は、今回の選挙中盛んに「立憲・共産党」などと言って、共産党にまつわるある悪いイメージをまき散らせていました。汚くはありますが、選挙というのは戦国時代なら戦争、食うか食われるか・生きるか死ぬかの戦いですから(その必死さはやはり自公のほうが格段に上ですね)、当然と言えば当然です。

 共産党は戦う前から負けている、戦う前から自らにハンデをつけて(清いといえば清いのでしょうが)状況を不利にしてしまっている。

 わたしは、時代は、共産主義社会主義も資本主義もグローバル資本主義新自由主義もいらない時代になっていると認識しています。

 共産党のひとたちは、正義感が強いですし、勉強もよくしています。でも、なんか足りない。いつもワンクッションおかなければ向かい合えない。すっと、他の党のように政治状況に切り込んでいけるフラットでオープンな党になっていただきたい。

6、

 「憲法改正」のことです。

 維新が、「来年7月の参議院選挙の時に、憲法改正国民投票も同時にやったらいい」などと言っていましたね。この9年間、安倍晋三氏がやろうとしてやれなかった憲法改正ですが、とうとうその時がやってきたな、とわたしは感じています。この問題も煮詰まってきた、と感じます。こういうことは、安倍氏のようなウルトラ・ライトウィングの人物よりも、意外と岸田文雄現首相のようななよなよした一見中道派みたいな人の方が、やり遂げるのではないか、そんな気がしています。

 来年の参議院選挙は、日本の、日本国民の、正念場になると思います。

 大阪の友人がこんなメールをくれました。

「友よ、私は悲しい、死にたいほど悲しい。立憲の議席減、自民の過半数維持は自分に見る目が無かったと、理解できます。だが、維新の躍進は理解できません。なぜだーーー大阪人はあほの坂田か!!

 維新が大阪に何をした!新たな地場産業を地道に育てることもせず、インバウンド目当てに街をテーマパークのようにして 文化も風情もない手っ取り早く稼げるドラッグストアだらけの街に作り変えた。万博やカジノを導入し、大阪経済を一過性のイベント頼み経済にしてしまった。そのことはコロナでインバウンドが見込めなくなった途端に南の地価が過去最高に下落したことで証明されている。

 あほ面でもテレビに出れば人気で投票するのか!

 私はもうこんな街には住みたくない。いっそのことフィリピンでも移住しようかな。」

                    (2021・11・7)