虹の里から

地域の人たちと、「まちづくり」について意見を述べ合う、交流ブログです!

希望のワクチン―シン・二ホンへ!①

 率直に言って、日本は急激に国力が衰えています。国力というのは、経済力とか軍事力とかいう外形的なものではありません。国の力をほんとうにかたちづくるのは「ヴィジョン」です。「ヴィジョン」とは、自分たちの国はこれからどういうものであるべきかについての国民的な「夢」のことです。

 —(現代日本の最高の賢者、とわたしが思っている内田樹さんの『街場の憂国論』・文春文庫から)

 

 ショッキングなことがわが身に起こりました。

 コロナワクチン(ファイザー製)の副反応です。28日、2回目の接種をしたのですが、その晩から、市から送られた「接種券」の封筒に同封されていた「新型コロナワクチン予防接種についての説明書」の「副反応について」の項に書かれていたすべての症状が、出たのです。いわく「注射した部分の痛み、頭痛、関節や筋肉の痛み、疲労、寒気、発熱等」。熱は、幸い7度2分くらいの微熱でしたが、この微熱というのが今まで経験したことのないような不快指数120%以上のものなんです。もう体がだるくてだるくて、それでも最初の夜は眠れなくて、体中が痛いのでバタバタと寝返りをうちつづけ疲労困憊。二日目はその疲れからかひたすら昏睡状態。三日目でやっと熱も平熱になり少し安心感が。でも背中の痛みはまだ残っています。もうサンザン・・。

 アナフィラキシーなどが出なかったのがせめてもの救い。でも、“やれやれこれで安心”感はまるでわきません。聞くところによると、ファイザー製ワクチンの効果(抗体ができ、免疫力が持続する期間)は半年から一年とか。しかも、デルタ株には39%の効力しかないらしい(しかも、日本ではすでにコロナの70%がデルタ株に置き換わっているという!)。あああ半年後にまた打たなきゃならんのか、と思うとちょっと恐ろしくなりました。そんな思いでいる時に、30日の新聞でファイザー自身の発表記事が載っていて、このことが裏付けられました。ファイザーは、3回打ったらデルタ株にも対応できると言っていますが・・(CDC・米疾病対策センターは慎重姿勢)。

 俵津でわたしと同様な苦しみを味わった人は、わたしが聞いた範囲では6人います。その全員が熱が8度から9度あったと言いますから、わたしはもしかして軽かったのか・・。

 正直に言います。わたくし、絶望しています。この国に。

 とくに政府の「コロナ対策」の無策と「オリンピックの強行」についてに、です。同じ30日の朝日新聞は一面トップに「東京・爆発的感染拡大」の見出しを躍らせていますが、オリンピックをやったらこんなことになることはみんな分かっているのに、ましてや「非常事態宣言」下にそれをやるのは、狂気の沙汰としか思えません。ペストやスペイン風邪にはじまる感染症の歴史に謙虚に学べば、オリンピックは今、最もやってはいけないことです。(菅義偉首相と小池百合子都知事が、条理を尽くして世界に訴えれば、世界の理解を得て中止することは可能だったはずです。一度くらいそんなしびれるようなパフォーマンス、やってみたらいかがなものでしょうか!)

 それに、1年7カ月も過ぎれば、誰だって(わたしのような者にでも)、対策として何をしなければいけないかわかるというのに、最高の知性がそろっている筈の政府に、それが出来ない。ただひたすら、飲食店を目の敵のようにして国民に自粛をせよ、とのたもうばかり・・。激しい言葉は使いたくないわたしですら、「無能」と言いたいくらいです。これらのことは、すでに書いてきましたのでここでは繰り返しません。

 そして、わたしたちは、この政府を永久に(人生は短いのでそんな感覚です)変えることができない。・・・

 「コロナ対策」ほど、今の日本にとって、また世界にとって、大事なことはないと言って過言ではないでしょう。・・・

 どこかに「希望」はないでしょうか?

 前にも言いましたが、希望を探すのは年寄りの仕事です。ワクチンの副反応でスタスタとは闊歩できない足をひきずりながら、それを探す旅に出ましょう。みなさんも是非、加勢してください。

 耳寄りな情報があります。ワクチンに関してです。

 日本発で有望な「コロナワクチン」が、二つあります。

大阪大学・森下竜一教授のDNAワクチン

東京大学・中村祐輔名誉教授のペプチドワクチン

です。URLは特に示しませんが、ネットで各自検索してみてください。それはもう、いっぱい出て来ます。ここではその一部を少しだけ引用しておきます。

《DNAワクチン》

「ウイルスの一部を組み込んだもの。接種すると、新型コロナウイルスが細胞に侵入する際に鍵の役割を果たすタンパク質が発言し、それを免疫システムが異物と認識することで抗体ができる。ウイルスを弱毒化したり不活性化したりする従来のワクチンと異なり、ウイルスそのものを使わないため安全性は高いとされる。」

「森下氏は、自身が創業した製薬ベンチャーアンジェス大阪府茨木市)と共に昨年3月、ワクチン開発にに着手。日本勢では最も先行しており、6~9月に大阪市立大と大阪大の付属病院で各30人を対象にした治験を実施した。〈目立った副反応は認められず、安全性は確認できた〉という。」

「さらに国産ワクチンの意義について、〈今後、別のウイルスによるパンデミックが起きたときにも備え、国内でワクチンを開発し、国民全員に供給できる体制の確立が必要だ〉と指摘する。

《ペプチドワクチン》

中村教授の大学発ベンチャーオンコセラピー・サイエンス」の挨拶文から(2020・10・1)。

「この度、当社は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染制御及び重症化の抑制を目指したペプチドワクチンの研究開発に着手し特許出願を完了しましたのでお知らせいたします。

 現在開発が進められている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチンの多くは、中和抗体の誘導(液性免疫応答の惹起)を狙ったものですが、これらのワクチンの課題として、(1)表面タンパクを認識するため標的が限られること(2)ウイルスの突然変異による標的タンパクの変化への対応が難しいこと(3)抗体依存性感染増強(ADE)の懸念等が挙げられています。一方、過去の事例としてSARSコロナウイルスSARS-CoV)感染経験者の体内では、ウイルス特異的な細胞傷害性T細胞(CTL)を中心とした細胞性免疫応答が成立していることが報告されており、ウイルス特異的CTLの存在が、SARSコロナウイルス感染症の発症制御に欠かせないことが示唆されています。したがって、新型コロナウイルス感染症でもペプチドワクチンがCTLを誘導し、そのCTLの一部がウイルス感染細胞を傷害する機能を維持したままメモリーT細胞として長期間体内に存在することで、新型コロナウイルスSARS-CoV-2)に感染した場合、迅速で効果的な感染制御や重症化の抑制が期待されます。また、CTLの誘導を中心とした細胞性免疫応答の機序では中和抗体によるADEが生じる可能性は低いと考えられるため、高い安全性も同時に期待されます。」

「当社は、(中略)既存の遺伝子変異情報やコンピュータシミュレーションに基づき、将来起こりうる変異の影響を受ける可能性の低いペプチドの探索を行い、ヒトタンパク質に含まれるアミノ酸配列に類似したペプチドを対象から外すことで、ウイルス突然変異にも対応し自己免疫応答を誘発しない安全性の高い開発候補品を見出すことに成功しています。CTL誘導能力が確認された新型コロナウイルスペプチドワクチン候補に関しては、既に特許出願が完了しており、今後さらに検討を進めてまいります。」

 

 なんだかよく分かりませんが、●副反応がでない(安全性が高い)●長期間効力を発揮する●変異株にも対応できるワクチン、そして確実に現在打たれているファイザーなどのmRNAワクチンより優れているワクチン、ということが分かればいいのではないでしょうか。それをこの日本(人)が開発しているのです。これは世界が認めていることです。中村祐輔先生は次期ノーベル賞候補でもあります。

 それを、日本政府はなぜ認めないのか。オリンピックに使われた3兆円ともいわれるお金を、GoToに使われた1・6兆円のお金を、なぜここに投入して大量生産する道を開かなかったのか。わたしの絶望はここにもあります。

 「最後は金目でしょ」と言ったおかしな大臣が昔いましたけれど(場面は違いますが)、金目と言うならこれほどの金鉱山はないでしょう。先の新聞報道によれば「ファイザーは今年のコロナワクチンの売上高の見通しを従来の260億ドル(約2・9兆円)から335億ドル(約3・7兆円)に引き上げた。年内に供給する見込みの21億回分の売上高にあたるという。」とある。景気・景気、経済・経済という割には、何が真の経済イノベーションなのかがまるで分っていない。

 増産に次ぐ増産をして、アジアやアフリカや南米の途上国にも安く提供してあげればこれほどの世界貢献はないでしょう(この際、どおーんと無償で世界に配るというのは、どうです?!)。「平和の祭典」という嘘にまみれた事業よりも、世界平和を作り出すのに遥かに意味のあることでしょう。ひとつくらいそんな構想力を持ってみたらいかがでしょうか。日本発の政治力で。

 わたし、スポーツは好きですから、オリンピックのテレビ、時々見ます。でもどこかで覚めていて、空虚感が消えません。日本選手の金メダルが多いですが、果たしてホントにフェアな条件で競えているのだろうか、などとつい考えてしまいます。

 ネットで中野晃一さん(政治学者)が、こんなツイートしてるの見つけました。

「〈スポーツの力〉やら〈感動〉が、政府や国民が過去最悪の感染爆発と向き合うことを妨げてることについて、アスリートだからこそこんなスポーツのあり方はまずいと声を上げてるのが、まさか全国で元ラグビー日本代表平尾剛さんくらいしかいないなんてことありますかね?スポーツ愛してないの?健康は?」

 現時点での「アスリートファースト」って何でしょうか?(悲しいことですが、10代や20代の若者にそれを考えよ、というのは無理でしょうね。)

 シン・二ホンの表記は、もちろん「シン・ゴジラ」をまねたものです!この日本、こうしたら良くなるのでは、というかこんな日本になってほしい!というわたしの願いを、少しづつ綴っていけたらと思っています。みなさまのアイディア、ぜひお寄せください!

                        (2021・7・31)