虹の里から

地域の人たちと、「まちづくり」について意見を述べ合う、交流ブログです!

日本ランキング

男女平等 日本120位   G7で最下位 「政治」「経済」低迷

 古新聞をゴミに出そうと整理していたら、こんな見出しが目に飛び込んできました。朝日新聞4月1日一面の見出しです。世界経済フォーラム(WEF)が、3月31日発表した「男女格差報告書」の結果です(156カ国中)。「完全な男女平等」を100%として達成度を指数化した数字は65・6%。えー、日本そんなに遅れた国なのかー!驚きです!これでは「希望の国」には、到底なれません。

 このような記事が一面に載るということは、朝日新聞の見識というより、ついこの間の森喜朗東京五輪パラリンピック組織委員会会長(当時)の“女性蔑視発言”があってホットな話題だからだろうと思います。

 今回は、これに触発されて、現在日本の各種ランキングを見てみることにしました。

 わたしに身近なランキングは、毎週発表される「TV視聴率ランキング」です。今日の新聞にも載っていました。1位が「ポツンと一軒家」、2位が「おちょやん」(NHK朝の連続テレビ小説)、3位が「夜7時のNHKニュース」。わたしの好きな「プレバト」は12位でした。

 「ポツンと一軒家」が1位というのは、少々驚きです。どうしてでしょう?様々な鬱屈を抱えたストレス満杯の都市に暮らす人たちが、ひと時の開放感(解放感)を求めてチャンネルを合わせるのでしょうか?都市を脱出して、田舎暮らしを始めたい!と思っている人たちがそんなにも多いのでしょうか?60年前に出てきた田舎を懐かしんでいるのでしょうか?わがパートナーの見方はすこし違います。格差や貧困が深刻になっていく世の中で、みんなは、少しでも自分より貧しい暮らしをしているポツンと一軒家の人たちを見て、優越感にひたっているのではないか、留飲を下げているのではないか、安堵しているのではないか・・。わたしより深い人間理解があるようです。夫婦の会話が弾みます。

 ところで、気になる新型コロナウイルス・ワクチンの接種率はどうなっているのでしょうか。いろいろ調べていたら、内田樹さんがブログで次のようにツイートしていました。

 「ワクチン100人当たりの接種者数で、日本は1・7人。世界116位。ベラルーシよりボツワナよりラオスよりミャンマーより下です。もちろん先進国最下位。この不手際について、日本政府は国民に対してまず「段取り悪くてすみません」と一言謝罪があるべきではないでしょうか。」

 まだ国民の1%にしか接種されていないとか。えっ、これでオリパラできるの??!

 また、今日の新聞で林香里さん(東大大学院教授)が「論壇時評」の中でこんなことを書かれていました。

 「それにしても、コロナ禍はいつになったら収束するのか。ブルームバーグの試算によると、ワクチンが人口の75%に行き渡り、ある程度の集団免疫に達するためには、現在のペースでいくと、アメリカはあと3カ月、ドイツ6カ月、韓国21カ月、オーストラリアは2・2年を要するところ、日本は3・8年かかる試算だ。」

 Oh!No!天を仰いでしまいます!

 内田樹さんの本からの引用もさせてください。

「いずれにせよ、日本の未来についてはまったく楽観的になれません。それは経済指標だけでなく、報道の自由、女性の社会進出、学術的生産力・・・・・といった国力を示す多くの指標が下降し続けていることから当然推論されることです。

 日本の劣化は劇的な速度で進行していますけれど、国民の多くはその事実そのものを知らない。それは、メディアが日本の現状を冷静に報道し、分析し、対策を提言するだけの知的活力を喪失してしまったからです。

 2000年に日本は一人当たりGDPルクセンブルクに次いで世界2位でした。2018年は26位です。日本のGDP の対世界シェア は1995年には約18%でしたが、今は約6%です。世界経済における日本のプレゼンスは20年で3分の1にまで低下したのです。報道の自由度ランキングは、2010年が11位でしたが2019年は67位で先進国最下位となりました。高等教育への公的支出の対GDPも日本は先進国最下位が久しく定位置です。女性の社会進出の指標である女性国会議員比率も先進国最下位です。

 これらの指標を危機的な徴候だとみなして、何とか国運回復のための手立てを講じなければならないというひりひりした危機感は今の日本の官民のどこにも感じられません。五輪だ万博だカジノだ嫌韓だという目先の話題で一日が終わる現状を見る限り、「日本には先はない」と言うほかないです。」(『コモンの再生』2020、文藝春秋

 ・・・心配になって来ました。その他のランキングも少しネットで調べてみます(「社会人の教科書」というのがありました)。

《経済》

・世界の貿易収支ランキング(167位)

《労働》

労働生産性(20位、ワースト1位)・平均給料(22位)・労働時間(22)・最低賃金(11)・出世の意欲(ワースト1)・有給休暇取得率(同)・起業意識(同)

《健康》

・自殺死亡率(ワースト6)・睡眠時間(ワースト1)・自然災害死亡者数(4)

《政府・税》

・政府債務残高対GDP比国別ランキング(ワースト1)・政治民主化度(41)

《安全・平和》

・平和な国ランキング(9)・殺人発生率(168)

《社会》

・幸福度ランキング(58)・報道の自由度(68)

《人口》

・高齢者人口比率(1)・出生率(184)

《生活》

・生活費が高い都市・国(5)

《援助・社会貢献》

・人助けランキング(107)・難民受け入れ(ランク外)

ジェンダー・ハラスメント》

・主婦の家事労働時間(ワースト1)・ジェンダーギャップ指数ランキング(121)・ガラスの天井ランキング(25、ワースト2)・女性議員の割合(165、先進国ワースト1)・ハラスメント(ワースト3)・男女賃金格差(ワースト2)

《学術・研究》

・世界大学ランキング(東大22、京大33)・学術論文数(全分野合計5)

《IT・テクノロジー

・インターネット自由度(65カ国中12)

 このくらいにしておきます。・・・・・

 (・・・う・ううむ・・・。こ、こんなに日本の国力は落ちているのか・・・。「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた時代もあったのが、嘘のようです。)

 

 この国で、地方の振興とかまちづくりに取り組んでいくのは、ちょっと大変だぞと考えさせられました。

                         (2021・4・29)